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2006年03月31日
『びんちょうタン』サウンドトラック
しまった! 不覚でした。
『びんちょうタン』は去年から放映を楽しみにしていたものの、1話を見逃してしまったので、CSで放送されるを待とうと思って、いまだに1回も見ていないままなのです。
アニメ関連ブログで『びんちょうタン』のサントラでオンド・マルトノが使われているというのを見かけ、原田さんに確認するのも何なので、とりあえず半信半疑に買ってみることにしました。
開封してライナーを見てみると、
「Ondes Martenot:原田節」
と記載あり。ぐはっ。
作曲は岩崎琢。『R.O.D.』は覚えていましたが、Wikipediaを見てみると、『The Soul Taker』もそうだったのね。概してアクションものが多いようなので、『びんちょうタン』というほのぼの系は今までからすると異色です。しかし、芸大作曲科卒なんですね。ならば、クラシック畑出身ということでオンド・マルトノを使ったことも、この音作りも納得できるかも。
サントラ全体としては、ほとんどが生楽器を使った室内楽曲で、到底アニメのサントラとは思えないぐらい質の高い作品です。
KENBAN Harmonica & Toy Piano: 岩崎琢
Piano, Synthesizer & Computer: 岩崎琢Strings: 竹内純 Strings
Flute: 旭孝
Oboe: 庄司さとし、浦丈彦
Clarinet: 星野正、本木瑞香
Acoustic Guitar・Ukulele・Mandolin・Bouzouki: 田代耕一郎
Ondes Martenot: 原田節
実はライナーには「Ondew Martenot」と記載されています。思いっきりミスタイプな誤植。(笑)
特にわかりやすい形でオンド・マルトノが使われているのが以下。
1曲目「Nostalgia」。フルートによる導入からオンド・マルトノが終始メロディを牽引します。アコースティックで非常に美しい楽曲。1曲目から期待させてくれます。
4曲目「小さな幸せ」。主にオンド・マルトノとピアノのデュオで、時折弦楽器も使われます。オンド・マルトノ楽曲と言ってもいいくらいにオンド・マルトノメイン。
7曲目「空の上」。メタリックスピーカー煌めきからメロディはほとんどオンド・マルトノ。リズムは打ち込みっぽい。
13曲目「夢」。ちょっとコミカルな曲でメロディをオンド・マルトノがリード。リズムは打ち込み。
20曲目「冬の夜」。バックで『トゥランガリラ交響曲』6楽章ばりの白玉ロングトーン。
21曲目「Winter Steps」。エレクトロニクス的な曲。オンド・マルトノ(シンセかも?)も電子楽器っぽい響き。
他の楽曲にもオンド・マルトノは使われています。
オンド・マルトノがアニメサントラで使われたのは『パルムの樹』以来だと思われ、今回は既にアニメファンにも評価が高いテレビアニメ作品なだけに、オンド・マルトノがアニメファンにも知られるきっかけになるかもしれません。
アニメ製作のアルケミストは元々エロゲーがメインの典型的な萌えアニメではありますが、アニメファンはもちろん、クラシックファンにもおすすめできるサントラです(最後のOP&ED2曲は別)。
テレビで聴いていればサントラを買う前から絶対気がついたんだけどなー。
ジェネオン エンタテインメント (2006/03/24)
【追記】
以下のBuyer's Reviewでもオンド・マルトノについてちょっと触れています。
@TOWER.JP Buyer's Review - アニメーション「びんちょうタン」サウンドトラック / Original TV Soundtrack
投稿者 Utayume : 2006年03月31日 18:23| 01 Ondes Martenot /08 Manga&Anime
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