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2008年01月19日
岩城宏之の『トゥランガリラ交響曲』
12月上旬に@TOWER.JPで見かけて即注文したメルボルン響100周年記念ボックスがやっと届きました。
見た途端ポチっとした理由は、岩城宏之によるメシアン『トゥランガリラ交響曲』が入っていたためで、Webの記載には録音日等の記載はなかったものの、恐らくオーストラリア初演の録音ではないかと想像して注文しました。
早速ライナーを見てみると、
Olivier Messiaen
Turangalîla-symphonie
Kaori Kimura piano, Takashi Harada ondes martenot
Recorded in the Robert Blackwood Hall, Monash University on 21 May 1985
First Australian performance, First commercial release
とのことで、紛れもなく、岩城宏之、木村かをり、原田節によるオーストラリア初演の録音でした。
1985年というと、原田さんデビューの年であり、原田さんがデビューしたからこそ岩城氏は『トゥランガリラ交響曲』を選曲したのではないかと想像しています。日本に於いては、1985年から原田さんによる『トゥランガリラ交響曲』やオンド・マルトノ楽曲を聴く機会が増えましたから、オーストラリアにとっても、日本にとってもエポックメイキングな録音であると言えるかもしれません。
肝心の演奏は、全体としては68分46秒でやや速めですが、標準的な演奏時間です。たまにオケのミスやオンド・マルトノとオケが合っていない部分も見受けられますが、非常に躍動感と勢いが感じられる、素晴らしい演奏だと思います。オンド・マルトノは比較的大きめの音で収録されており、やはりデビュー当時から原田さんのテクニックの確かさを感じさせます。
歴史的意義も録音としても必聴であることは確かです。
ボックスの他の収録は、後述の@TOWER.JPを見ていただくとわかるように、かなりマニアックで、ベートーヴェンさえ入っていません。代わりにグレインジャーを始め地元作曲家の作品を多く取り上げていますので、新しい作品を知る喜びにも溢れたボックスです。
10枚中、1枚目と2枚目が岩城宏之指揮の作品を収録していることからも、メルボルン響に対する岩城氏の貢献度が伺えます。
ちなみに、HMVの方がかなり安く購入できます。
[HMV]オムニバス(管弦楽)/Melbourne So 100 Years
[@TOWER.JP]100 Years -Melbourne Symphony Orchestra
投稿者 Utayume : 2008年01月19日 09:39| 01 Ondes Martenot
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