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2006年01月15日
電子楽器スーパーリサイタル2006〜3台のオンド・マルトノと電子オルガンによる〜
以前書いたように、名古屋で行われた3台のオンド・マルトノと電子オルガンによるコンサートに行ってきました。
まずタイトルについてのツッコミ。正直言って、「電子楽器」というタイトルには違和感を覚えます。ワタクシだけかもしれませんが、「電子楽器」というと、なんだか古くさいイメージがあるんですよね。70年代ならまだしも、電気を音源とした楽器などめずらしくもない21世紀に使う言葉ではないなぁ、と。それに、オンド・マルトノを実際に弾いたことがあるかたならおわかりかと思いますが、オンド・マルトノにいわゆる「電子楽器」的に接すると痛い目にあいます。これはそんな特別扱いするまでもなく、バイオリンと同レベルの楽器なのです。ワタクシはオンド・マルトノを「電子楽器」と呼ぶことにも違和感を感じますし、今時の電子オルガンも「電子楽器」としてイメージされる楽器とはかけ離れていると思います。
まぁ、いきなりいちゃもんを付けてしまいましたが、タイトルのことはどうでもよくて、内容は素晴らしすぎです。
後述する曲目を見るだけでも、いかに充実した内容であるか想像できると思います。ワタクシとしては特に「Mach 2,5」(日本やアメリカ的表記だと「Mach 2.5」です)。かつて『トゥランガリラ交響曲』でオンド・マルトノを知ったワタクシが、原田さんのアルバムでこの曲を聴いて、オンド・マルトノの表現力の高さを見せつけられ衝撃を受けた曲です。そのオリジナルの2台オンド・マルトノ版を生で日本で聴ける日がくるとは、少なくとも10年前でさえ思っていませんでしたから、本当に涙が出るほど嬉しかったのです。
また、ヒンデミットの曲は元々トラウトニウムの為に書かれた曲だそうですが、まるでオンド・マルトノの為に書かれた曲のように自然に、意外にも聴きやすい曲でした。
アンコールは余興みたいなものですが、1月ということを意識しての選曲だと思われます。主に尺八パートをオンド・マルトノが担当。皆さん本当に楽しそうで、見ているこちらも最後まで楽しめました。
表現力のないワタクシにはうまく伝えられないのですが、とりあえず、聴けなっかった人は後悔すべし、と。
東京からバスで往復12時間をかけて行っても全く悔いの残らない公演でした。
今回のコンサートの発起人である安井さんと久保さんには本当に感謝します。
これで終わってしまうのではなく、これを第一歩として今後の発展にも期待したいと思います。
以下は曲目と楽器配置図です。
電子楽器スーパーリサイタル2006
〜3台のオンド・マルトノと電子オルガンによる〜
2006/1/14 (土) 18:30
@名古屋市中川文化小劇場ホール
出演:市橋若菜、久保智美、坪内浩文 (以上オンド・マルトノ)
安井正規(電子オルガン)
音響調整:岡野憲右
映像演出:スミヤノブタカ
1.プロローグ〜ボレロ(ラヴェル)
市橋、久保、坪内、安井
2.Magnitudes(アントワーヌ・ティスネ)【日本初演】
市橋、久保、坪内
3.Chant ARABE (エドワード・ミカエル)【日本初演】
市橋、久保、坪内
4.透明な陶酔(原田節)
市橋、坪内
5.祈り(安井正規)
久保、安井
6.Erik Satie's collection(サティ)
市橋、坪内、安井
(休憩)
7.電子楽器のための7つの小品(パウル・ヒンデミット)【日本初演】
市橋、久保、坪内
8.Mach 2,5(トリスタン・ミュライユ)
市橋、久保
9.電子オルガンとコンピューターの為のマルチメディア作品「ケルヒ」(水野みかこ)
安井、映像:阪本裕文
10.We are the stars(安井正規)
市橋、久保、坪内、安井
(アンコール)
春の海(宮城道雄)
市橋、久保、坪内、安井
(以上、敬称略)
楽器の配置は以下のような感じです。
(演奏中以外は緞帳が下りてしまい、写真を撮ることができませんでしたので記憶から再現)
画像には描きませんでしたが、3台それぞれの後方にプリンシパルスピーカーが配置してありました。
投稿者 Utayume : 2006年01月15日 10:58| 01 Ondes Martenot
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コメント
聴いて頂けて本当に嬉しかったです!
心から感謝いたします♪ありがとう!!
それぞれが夢をかけてのコンサートでした。
気持ちばかりが焦る中、手探り状態でひとつひとつ挑戦していき、何とかココまでたどり着けました。
ホントたくさんの方々のご支援のおかげです☆大感謝☆
この1歩を大切に育てていきますね♪
「東京からバスで往復12時間をかけて行っても全く悔いの残らない公演でした。」
この言葉、一生忘れません。
投稿者 WAKANA : 2006年01月18日 21:32
>WAKANA様
おそれ多くも書き込みありがとうございます。
何より印象的だったのは、WAKANAさんをはじめ出演者のみなさんの笑顔だったような気がします。
ワタクシにとっても少なからず忘れられない1日となりました。素敵な演奏をこちらこそありがとうございます。
今後のご活躍も楽しみにしております。
投稿者 うた夢 : 2006年01月19日 11:38