2006年03月19日
Apple Store Shibuyaで20:00から行われた「高柳昌行ビデオミニコンサート」に行きました。
1階透明階段下にPAが設置され、テーブルに30インチのCinema DisplayとPowerBook G4(MacBook Proかも)が置かれ、映像に関してはこのPowerBookを使い、QuickTimeムービー(ビデオ形式は不明)を再生することで上映していました。
映像ソースは90年前後の安田生命ホール、あるいはジャンジャンにおけるAction Directで、全くのノイズと言っていいものです。動いている高柳が見られるのは貴重ですし、記録としても残しておかなければいけないものだとは思いますが、このようなライブは現場にいなければあまり意味がないものです。加えて正直言ってワタクシはAction Directは苦手なので^^;、ギタリストとしての高柳が見たいと思いました。
唯一音源として当時の写真のスライドショーを交えて流された、83年ジャンジャンにおけるNew Direction Unit(高柳、飯島、山崎)の演奏は、非常に心躍る興味深い演奏でしたので、CD化を切に希望します。
ただ、このような試みがApple Storeという開かれたメジャーな場所で行われたのは画期的なことであり、高柳再評価の良いきっかけになると思います。JINYA DISC(バード電子)のさいとーさん、ありがとうございます。
Action Directでの録音としては以下のCDが発売されていますので、興味がありましたらお聴きください。
ついでにHMVで最近ブリッジから再発された富樫雅彦の『WE NOW CREATE』を購入。90年に一度CD再発されていて、そのCDも持っていたのですが、オリジナルLPを持っていたために10年ほど前にCDは友人に売ってしまって今は手元にないのでした。
インディペンデントレーベル (2006/03/17)
1969年。日本のフリージャズの夜明けです。
この録音を聴くと、日本のフリージャズ(インプロヴィゼーション)がアメリカやヨーロッパとはまた違った独自の視点から始まり、そして現在に至っているということがわかります。(まぁ、よくも悪くもですが)
佐藤允彦トリオ『PALLADIUM』
(1969年3月17,20日録音)
佐藤允彦/富樫雅彦/荒川康男
富樫雅彦カルテット『WE NOW CREATE』
(1969年5月23日録音)
富樫雅彦/高柳昌行/高木元輝/吉沢元治
高柳昌行NEW DIRECTION『INDEPENDENCE』
(1969年9月18日録音)
高柳昌行/吉沢元治/豊住芳三郎/佐藤敏夫
山下洋輔トリオ『ミナのセカンドテーマ』
(1969年10月14日録音)
山下洋輔/森山威男/中村誠一
富樫雅彦カルテット『Speed and Space〜音楽における空間の概念〜』
(1969年11月22日録音)
富樫雅彦/佐藤允彦/高木元輝/池田芳夫
この頃のフリージャズは決して売れはしませんでしたが、新しい音楽を作っていこうとする勢いと創造性が感じられます。なお、高柳、吉沢、高木は故人、富樫は演奏活動を停止しました。
以下の日本のフリージャズシーンの生き証人である副島輝人氏の著書も大変参考になります。
投稿者 Utayume : 23:14 | トラックバック (0) | Jazz /Macintosh
2006年03月06日
普段このサイトではオンド・マルトノ関連以外のCD紹介は滅多にしませんが、今回は特別にジャズのCD紹介を書いてみます。
片山広明『Quatre キャトル』
(スタジオ・ウィー SW207、2002年)
片山広明 tenor saxophone
板橋文夫 piano
井野信義 bass
芳垣安洋 drums, percussion
- for you
- パリの空の下
- march
- quatre
- ハレルヤ
- 首の差で
- improvisation
- ナイロビの星(石川晶氏に捧ぐ)
21世紀に発売されたジャズCDとしては今のところワタクシが最もよく聴いたアルバムです。発売されてからもうずいぶん経ちますが、いまだに度々聴いているほどの、ワタクシにとっては大名盤です。
片山氏自身によるアルバム紹介では「for you」について、板橋氏に「コレ入れれば売れるよ」と言われたと書かれており、決して「売れ」てはいないと思いますが(^^;、まんまとワタクシは、この曲が入っていることが最大の購入理由だったのでした。板橋ファンにはおなじみの「for you」は、ここ数年の板橋作ではダントツの名曲バラードなわけで、この片山氏のアルバムが初録音でした(後に林栄一氏と板橋氏とのデュオでも録音があり)。
その「for you」が1曲目。え?いきなり1曲目?ですよ。
しかもこれがものすごい名演。板橋氏と片山氏の「for you」の演奏は実際に生で聴いたこともあるのでいつもながらにパワフルで素晴らしいのですが、期待以上だったのが井野氏のベース。井野氏はワタクシの敬愛するギタリストの高柳昌行の弟子であり、同時に晩年の盟友でもあったわけですが、そんな説明なしにも既に日本の代表的なジャズ・ベーシストです。そんなキャリアを感じさせるように、途中ものすごくフリーな演奏になるのですが、決してアンサンブルを壊すようなフリーではなく、狂おしいくらいに美しいベースなのです。
この曲だけでもうおなかいっぱい。1曲目がクライマックス、後の曲はエピローグです(笑)。
いや、他の曲もこのメンバーですから非常にレベルが高く素晴らしいのですが、あまりにも「for you」がずば抜けているので、そう感じさせてしまいます。
しかし、「for you」という曲は、同じメロを何度も繰り返しているだけなのに、繰り返しの中でもこんなにも表情を変えてしまうという、ジャズの素晴らしさを実感させる曲だと思います。
「パリの空の下」なんてシャンソンの名曲も演奏されていますが、オサレな演奏を期待してはいけません。これは酔っぱらい片山のアルバムです。例えるならば、場末の小汚く薄暗いキャバレーです。プッチーケイイチさん風に言うならば、こんなの聴いても決して「女の子にはもてません」。
しかし是非聴いてください。一人でも酔いしれます。きっと後悔はしません。
4/2のピットイン予約したよー。
投稿者 Utayume : 14:28 | トラックバック (0) | Jazz
2006年03月02日
今度の日曜日に放送のNHK-FM『SESSION 505』に森山威男クインテットが出演します。
NHK-FM『SESSION 505』【放送日時】
2006年3月5日(日) 22:00-22:55【出演】
森山威男クインテット:
森山威男(ds)、音川英二(ts,ss)、佐藤芳明(accordion)、田中信正(p)、望月英明(b)【曲目】
- NEW & OLD WONDER TRILOGY
- わたらせ
- GRATITUDE
- サンライズ
- HUSH-A-BYE
- グッドバイ
先月の初めに公開録音があって、募集をしていたのは知っていたのですが、ハガキを出すのを忘れてしまって行けなかったのでした。曲目を見てものすごく後悔。6曲中3曲が板橋文夫作。しかもアコーディオン入りは珍しいです。。。と思ったら去年からのレギュラーメンバーだったのですね。
みなさん聴いた方がよいですよー。世界最高峰のドラマーだとワタクシは思っております。
やっぱり来月のjazz inn LOVELYには行こう。
【追記】
4月のLOVELYは諸般の事情により断念。(泣)
投稿者 Utayume : 23:25 | コメント (2) | トラックバック (0) | Jazz
2006年02月27日
2006年2月26日 19:30start @江古田BUDDY
MINGA/早坂紗知ss,as、永田利樹b、大儀見元per、コスマス・カピッツァper、ウィンチェスター・ニー・テテper、川嶋哲郎ts
ゲスト:山下洋輔p、原田芳雄vo、原田喧太g
早坂さんのサイトを改めて見てみたら、STIR UPではなくMINGA名義だったのですね。
さて、実はワタクシ、2.26ライブは10年ぶりです。その10年前、1996年の2.26は同じく原田芳雄氏がゲストで、鬼怒無月氏がSTIR UP!のメンバーとして参加していたのでした。早坂さんと鬼怒氏はどちらもそれぞれのライブを聴きに行くぐらい好きだった方ですので、そのお二人が一緒にやることになってワタクシは嬉々としていたのを覚えています。
2.26が10年ぶりとは言っても、早坂さんを聴くのは今年のピットイン40周年@厚生年金以来、単独でも数ヶ月ぶりぐらいです。
BUDDYは広いライブハウスですが、立ち見も出るくらいの満員でした。しかも客層が驚くほど幅広く、老若男女とてもジャズのライブとは思えないくらいでした。
演奏内容としては、20周年だからと言ってそれほど特別なプログラムではなく、意外にもあっさりしていたように感じました。
しかし、2nd Setの1曲目に「My Favorite Things」を山下洋輔とのデュオで演奏。最新CD『beat beat jazz beat!』にも収録されており、CDの演奏はワタクシとしては多少不完全燃焼な印象を抱いていましたが、今回のデュオは山下氏と早坂さんの対話を感じられる非常に素晴らしく大満足の演奏でした。
事前に早坂さんのブログで「カナビスの輪」を演奏すると聞いて楽しみにしていたら、本編最後に演奏。10年前ぐらいに金大煥(昨年逝去)との出会いをきっかけに作曲された曲で、ワタクシは初期の鬼怒無月ギターでの高速プログレ・ジャズロック風味が好みでしたが、今回の演奏ではスピード感は落ちた代わりに、より複雑(難解)になったような気がします。年を経る毎に曲も熟成されてきているということかもしれません。
ゲストは原田芳雄氏。その10年前の2.26にもゲスト出演されていて、実はワタクシ、その時のアンケートに「原田芳雄氏の歌はいらない」と書いてしまいました(スミマセン)。今回改めて聴いてみて、いや、思ったより良かったですよ。1曲目に歌ったのは、ワタクシも好きな曲である、西岡恭蔵の「プカプカ」。2曲目が「りんご追分」。特に「りんご追分」に続いて早坂さんのソロになり「Afro Blue」のメロを吹いたのは美しかったですね。
思えば早坂さんを知ったのはENJAから出た『2.26』でした(実はジャケ買いだったというのは内緒)。今後も毎年続けてください。ワタクシもまた行きたいと思います。2.26ライブ20周年おめでとうございます。
投稿者 Utayume : 19:31 | トラックバック (0) | Jazz
2006年02月25日
去年の12月にDATの出荷が終了したことで、再生装置が動くウチに、ワタクシの所有するDAT音源を他のメディアへ移すことが急務になってきました。
ワタクシがDAT(SONY TCD-D7)を購入したのは確か93年か94年頃だったと思いますが、主にジャズやインプロのライブの生録音や、自分の演奏を録音するためでした。当時未CD化だった貴重なLPを某中古レコード店で録音したものもありますが、現在ではそのほとんどがCD化されており、移行が必要な音源はDATで50本ぐらいです。
DATユーザーとして思うのは、DATが普及しなかったのは、価格の高さももちろんありますが、それ以上にシステムとしての扱いにくさだったと思います。テープ媒体でビデオデッキと同じようにテープをローディングして回転ヘッドで記録再生するという構造なため、ビデオデッキと同じようにテープの巻き込み等の機械的な不具合が出やすいのです。デジタル機器のくせにやけにアナログな不具合です。これで何度貴重な音源を失ったことか。
そんなわけで所有するTCD-D7もいつまで動作するか不安なので優先順位をつけて重要なものからCD-Rへ移行しようと思っています。
で、最初に手を付けたのが1995年に行われたイベントのライブ音源。以下。記録としてブログに掲載しておきます。
1995.4.1, 16:00-23:50 法政大学学生会館大ホール
阪神大震災被災者救援のためのコンサート
- バール・フィリップスb、吉沢元治b、金大煥perc、井上敬三as、梅津和時bcl
- 勝井祐二vl、宗修司dr、広瀬淳二as、鬼怒無月g、原田仁b、増田隆一b、吉田京子vo、伊藤憲司dr
- White Heaven(石原洋vo、栗原道夫g、中村宗一郎g、志村浩二b、石原謙dr) + 成田宗弘g(from HIGH RISE)
- 遠藤賢司
- 三上寛
- 町田町蔵ユニット(恒松正敏g、北澤孝一dr、近藤達郎kb、飼沼丞二b)
- 斉藤徹b、沢井一恵箏、水谷隆子箏、菊地奈緒子箏、竹澤悦子箏、牧田信宏箏、伊藤啓太b + 舞踏
- さかな(西脇一弘、POCOPEN)
- 灰野敬二g、成田宗弘g、栗原道夫g、石原洋g、川田良g、ZENI-GEVA(K.K.NULLg、田畑徹也g)
- 溝入敬三コントラバス、溝入由美子オーボエ
- 灰野敬二g、バール・フィリップスb、井上敬三as、斉藤徹b、三上寛vo + 舞踏
今は無き学生会館での歴史的イベント。PSFレコード関連を中心にまぼろしの世界プラスアルファというすごい出演者ですね。
1組目の出演者5人の内3人が既にお亡くなりになっています。金大煥を聴くことは、このコンサートに行く目的のひとつでした。宗修司さんもお亡くなりになっています。
ほとんどがインプロで、ギタリスト7人の演奏なんてもう何だかわからないぐらいでした。溝入夫妻の出演は異色ですが、コントラバスとオーボエだけでこんなにも楽しませる演奏ができるのだと感動したのを覚えています。
投稿者 Utayume : 23:36 | コメント (6) | トラックバック (2) | Jazz /Rock&Pops
2006年02月17日
3月19日(日)20時から AppleStore渋谷SpecialEvent(mixi 高柳昌行コミュより)
高柳昌行「action direct」の1990年渋谷jeanjeanのコンサートビデオをiPodとStudioDisplayを使って再生します。入場無料
90年のAction Directと言うと、『イナニメイト ネイチャー』と同じような演奏(あるいは同じ時の映像)だと思われます。
高柳とAppleとの組み合わせは意外とも思われますが、高柳昌行専門レーベルであるJINYA DISCは、Mac周辺機器を多数発売しているバード電子によって運営されれていることから、多少なりとも両社を結ぶパイプがあったのでしょう。
高柳昌行はワタクシにとって最大級に尊敬すべき存在です。その音楽に出会ったのは90年頃でしたので生演奏を聴くことはできずに亡くなってしまいました。
そしてワタクシはMacユーザー。
行かないわけにはいきません。
Masayuki Takayanagi New Direction Unit『April is the cruellest month』
高柳昌行 g
森剣治 As, Fl, Bcl
井野信義 b
山崎弘 Perc
(1975.4/30,5/11録音)
高柳のアルバムの全てを聴いている訳ではありませんが、最高傑作はこの『April is the cruellest month』だと思っています。ジャズを遥かに超越した、音楽というものの極北。
このアルバムは75年当時、米ESP Diskから発売が予定されていて、マスターテープやジャケットデザイン等をESPに送付し、ESP3023として発売告知もされたものの、結局発売されなかったという幻のESP盤です(91年にコジマ録音からCD発売され日の目をみました)。このアルバムがESPから発売されていたら、歴史は変わっていたとさえ思わされます。
奇しくもJINYA DISCもESP Diskも去年から活動を再開していますので、現在廃盤(品切れ)で入手できないこのCDが晴れてESPから発売されることを期待したいです。
投稿者 Utayume : 11:55 | トラックバック (0) | Jazz /Macintosh
2006年02月09日
Jazz News: Former Soft Machine saxophone player Elton Dean dies
伊福部昭氏の死去に驚いていたら、追い打ちをかけるようにエルトン・ディーン死去のニュースが入ってきました。
思えば、ワタクシがジャズを聴くきっかけはソフト・マシーン、中でもエルトン・ディーンの存在が大きかったような気がします。プログレの派手な曲に慣れていたワタクシがソフト・マシーンを聴いて、その静かな高揚感というか、内なる炎(笑)の虜になったのを覚えています。
ソフト・マシーンの中でも一番ディーンの比重が高いのが『Fifth』で、1曲目の「All White」でのディーンの演奏はいつ聴いても美しいと思います。
数年前にソフト・ワークスで来日した際に恵比寿ガーデンプレイスでの演奏を聴きました。ソフト・ワークスは曲はつまんないのですが、ディーンとホールズワースの演奏はソフト・マシーン時代と同じようにクールで釘付けでした。ディーンの演奏を生で聴いたのはその時だけですが、その記憶思い出しつつ、ご冥福をお祈りいたします。
※SOFT WORKSってTHE SOFT MACHINE LEGACYと名前を変えてホールズワースからエサリッジになっていたんですね。しらなかった。聴いてみたい。
「BEAT CLUB」(1971)より
左からエルトン・ディーンsax、ヒュー・ホッパーb、ロバート・ワイアットdrで、ここでは映っていませんがキーボートは当然マイク・ラトリッジのソフツ最強の布陣。この映像の音源が下でAmazonへのリンクを貼ってある『Virtually』です。
BlogPeopleの「プログレ - トラックバック・ピープル」へトラックバックいたしました。
投稿者 Utayume : 11:42 | トラックバック (0) | Jazz /Rock&Pops
2006年01月22日
日本の、いや世界的に見ても老舗のライブハウスである新宿ピットインが昨年開店40周年を迎えたのを記念し、この土日に新宿厚生年金会館ホールで「Shinjuku New Year Jazz Festival 2006」と題したイベントが開催されました。
後述する出演者をご覧いただければ、ジャズファンならば少なからず魅力を感じるのではないでしょうか。日本モダンジャズの第一世代の渡辺貞夫から、ニューヨーク・アヴァン・ジャズの代表であるジョン・ゾーンのペインキラーまで、当然ながらこれまでに幾度のピットインに出演のあるミュージシャンばかりで、その懐の広さを感じさせます。言い換えれば、その自由度が、40年続けられたひとつの大きな理由であると思います。
当日の詳しいレポートは、ワタクシと同じく両日全プログラムを聴いた「プッチーケイイチの女にもてないCDレビュー」さんが近日中にお書きになると思いますので、そちらでご覧ください。(笑) ……いや、プッチーケイイチさんの方が遙かに文章がうまいし。^^;
ワタクシの今回の最大の目的は、森山・板橋グループ。森山・板橋は昨年に同じくピットイン40周年シリーズとして久しぶりにユニットを組みましたが、今回のメンバーは、ワタクシが超超超名盤(っていうか日本ジャズ史上最大の名盤)だと思っている『マナ』と『虹の彼方に』と同じメンバー(+音川英二)です。そりゃ行きますよ。
演奏曲は、「アリゲーター・ダンス」、「渡良瀬」、「サンライズ」、「グッドバイ」の4曲45分程度。森山・板橋としてはあまりにもお約束な選曲です。時間は短いものの、いつもながらの全曲全力疾走。当然悪いわけがなく、というか、いいに決まってるし、そんなこと言葉では伝えられません! これは体で感じるべき。
本当にね、こんな人たちと同時代に生きられて、こんなすごい演奏を生で聴くことができる幸せを、いつも感じるのです。
↓会場にて購入。事実上のデビューアルバムで初再発。
ライズ・アンド・シャイン-完全版- 板橋文夫トリオ by G-Tools |
他の出演者では、新生KIKI BANDは直球なギターの鬼怒氏と、ひねくれギターの今堀氏とのギターバトルが堪能できましたし、八向山での紗知さんのソプラノも美しく印象に残るところ。いや、これは個人的な趣味ですな。
でも一番の収穫だったのは日野皓正や渡辺貞夫といった超ベテラン勢かもしれません。少なくとも自分では単独で聴きに行こうとは思わない方々ですが、実際に聴いてみると、日野皓正のトランペットの存在感や、渡辺貞夫のつやのあるふくよかな音色に、さすがに半世紀近く日本のジャズシーンをリードしてきた貫禄を感じました。
当日の出演者、及び出演順は以下の通りです。
2006年1月21日 15:00-21:30
@新宿・東京厚生年金会館ホール
■ 渋さ知らズ
不破大輔(ダンドリスト)片山広明, 広沢 哲,佐藤帆(Ts)川口義之,小森慶子,立花秀樹(As)鬼頭哲(Bs)北陽一郎,辰巳光英(Tp)高岡大祐(Tuba)勝井祐二,太田恵資(Vn)斉藤良一,大塚寛之(G)中島さちこ(P)スガダイロー(Key)芳垣安洋,倉持 整,磯辺 潤(Ds)関根真理(Per)ペロ(Dance)東洋組
■ 三好“3吉”功郎 スペシャル・ユニット
三好“3吉”功郎(G)村田陽一(Tb)原 朋直(Tp)井上陽介(B)村上“PONTA”秀一(Ds)仙波清彦(Per)
■ 梅津和時 KIKI BAND
梅津和時(Sax)鬼怒無月(G)早川岳晴(B)ジョー・トランプ(Ds)
+ 今堀恒雄(G)
■ Pain Killer
ジョン・ゾーン(Sax) ビル・ラズウェル(B)吉田達也(Ds)
+ 近藤等則(Electric Tp)大友良英(G)
■ 大友良英 ニュー・ジャズ・オーケストラ
大友良英(G、指揮)カヒミ・カリィ(Vo)アルフレート・ハルト(Ts,B-cl)津上研太(As,Ss)大蔵雅彦(As,B-cl, Tubes)青木タイセイ(Tb)石川高(笙)Sachiko M(Sine waves)宇波 拓(Comp&オブジェクツ)高良久美子(Vib)水谷浩章(B)芳垣安洋(Ds,Tp)+ 菊地成孔(Sax)
■ 室内楽団 八向山
山下洋輔(P)向井滋春(Tb)八尋知洋(Per)
+ 早坂紗知(As)川嶋哲郎(Ts)
2006年1月22日(日) 12:00-20:00
@新宿・東京厚生年金会館ホール
■ What is HIP?+ ケイコ・リー
松木恒秀(G)野力奏一(Key)岡沢 章(B)渡嘉敷祐一(Ds)ケイコ・リー(Vo)
■ 渋谷 毅 ORCHESTRA
渋谷 毅(P)峰 厚介(Ts)松風鉱一(Sax)林 栄一(As)津上研太(Sax)松本 治(Tb)石渡明廣(G)上村勝正(B)古沢良治郎(Ds)
+坂田 明(Sax)酒井 俊(Vo)
■ 佐藤允彦 plays Masahiko Togashi
佐藤允彦(P)
■ 日野皓正 クインテット
日野皓正(Tp)多田誠司(As)石井 彰(P)金澤英明(B)井上功一(Ds)
■ 辛島文雄 ユニット
辛島文雄(P)池田 篤(As)TOKU(Flh,Vo)井上陽介(B)ジョージ大塚(Ds)
■ 森山・板橋 グループ
森山威男(Ds)板橋文夫(P)林 栄一(As)井上淑彦(Ts)音川英二(Ts) 望月英明(B)
■ 渡辺貞夫 グループ
渡辺貞夫(Sax)小野塚晃(P)吉野弘志(B)石川雅春(Ds)
実はこの出演者にはちょっと不満があります。何故、浅川マキが出ないのだ。ピットインとしてはかなり重要度は高いと思うのですが。。。まぁ、こういうイベントにマキさんが出ないのはわかるけどね。
投稿者 Utayume : 23:46 | コメント (2) | トラックバック (0) | Jazz
2005年12月26日
asahi.com: 英国のギタリスト、デレク・ベイリーさん死去 - おくやみ
デレク・ベイリーさん(英国のギタリスト)は、日本の知人に入った連絡によると、24日、運動ニューロン疾患による衰弱で死去、75歳。
いやはや。そうですか。
一時期凝って良く聴いていたのでLP&CDは20枚ぐらいは持っていますよ。(正規発売されたリーダー作だけでも数百枚は出ていると思いますので、ほんの一部です)
何度か来日もしていて、その度に聴き損ねて一度も生で聴くことがなかったのが、今更ながら悔やまれます。
ヨーロッパフリーの重鎮も少なくなってきましたね。
本日はデレク・ベイリーの音源を聴きながら追悼したいと思います。
しかし、知っている人には絶大な影響力がありますが、メジャーレコード会社からの発売はほとんどなく、一般には全く知られていないインプロヴァイザーのおくやみ記事がAsahi.comに載ったというのが驚き。
↓とりあえず基本です。
Solo Guitar Vol 1 Derek Bailey by G-Tools |
↓これも基本。
インプロヴィゼーション―即興演奏の彼方へ デレク ベイリー Derek Bailey 竹田 賢一 by G-Tools |
投稿者 Utayume : 13:29 | コメント (2) | トラックバック (0) | Jazz
2005年11月21日
結婚仲介会社じゃありません。
フリー・ジャズ第一世代最後の巨人、オーネット・コールマンが来日するそうです。
オーネット・コールマン カルテット■公演日:2006年3月27日(月)
■開演:7:00PM ■開場:6:00PM
■会場: オーチャードホール
■Pコード:215-766■公演日:2006年3月28日(火)
■開演:7:00PM ■開場:6:00PM
■会場: 東京芸術劇場 大ホール
■Pコード:215-766■公演日:2006年4月3日(月)
■開演:7:00PM ■開場:6:00PM
■会場: ザ・シンフォニーホール
■Pコード:216-259
行くべきですよね。行かねばならぬのはわかるのですが、さて、今のコールマンを今のワタクシが楽しめるのでしょうか?
コールマンは好きですが、そんなに多くのアルバムを聴いているわけではなく(それでもアルバム10枚以上は持っています)、良く聴くのは『ジャズ来るべきもの』、『ゴールデンサークル』、『ダンシング・イン・ユア・ヘッド』ぐらいで、実はフリー・ジャズファンでありながら、『FREE JAZZ』はあまり聴かなかったりとか(LPでしか持っていないから)。80年代以降のアルバムは『裸のランチ』ぐらいしか聴いていないし。
うーん、どうしよう。チケット代高いし。これ逃すともう聴けなそうだし。
山下洋輔と共演するのかな?それだったらめちゃ聴きたいけど。
At the "Golden Circle" in Stockholm, Vol. 1 Ornette Coleman by G-Tools |
Dancing in Your Head Ornette Coleman by G-Tools |
Shape of Jazz to Come Ornette Coleman by G-Tools |
Free Jazz (A Collective Improvisation) Ornette Coleman Double Quartet by G-Tools |
投稿者 Utayume : 14:08 | コメント (2) | トラックバック (0) | Jazz