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2006年02月11日

2006年2月11日 (土) 15:00~ 於すみだトリフォニーホール
新日本フィルハーモニー交響楽団 第396回定期演奏会
オネゲル作曲 劇的オラトリオ『火刑台上のジャンヌ ・ダルク』
指揮:クリスティアン ・アルミンク
出演者:アンヌ・ベネ(ジャンヌ・ダルク)、他
合唱:栗友会合唱団・東京少年少女合唱隊
オンド・マルトノ:原田節

この作品はオラトリオとはついているものの、「劇的」オラトリオなので、通常、演技を伴う事実上のオペラ作品で、レギュラーな配置ではオケはオーケストラ・ピットに入り、ステージには役者・歌手のみが上ります。ただし、演奏会形式という演技を伴わない形で演奏されることもあり、特に上演形式に関しては厳格には指定されていないようです。今回のトリフォニーホールは、オーケストラ・ピットのないホールであるという物理的な制約からか、「コンサート・オペラ形式」という役者・歌手もオケも共にステージ上に上るという、多少特殊な形態であったと思います。
それだけに、オケや客席も演出の一部のような演出で、客席から役者が登場したり、オケ団員や合唱団員も小道具(花や帽子)を手にしたり、ホール全体がステージになったような、通常のオペラでは得られない一体感を感じることができました。

オペラの上演には不利な環境にも関わらず、これだけの高い完成度になったのは、トリフォニーホールが新日本フィルのホールであり、リハーサルから本番と同じ環境で綿密な調整を行うことができたからだと思われます。

オンド・マルトノについても少しだけ。
この曲は1938年作なので、1928年に発表されたオンド・マルトノが使用された楽曲としては、もっとも早い時期に作曲された曲のひとつです(オネゲルはこの曲の以前に映画音楽や『Sémiramis』でもオンド・マルトノを使用しています)。しかし、広く演奏されるクラシック作品ということでは、オンド・マルトノにとってこの曲の果たした役割と後に与えた影響力は計り知れないものがあったと思われます。
今回の演奏では世界最高峰のオンディスト原田節さんにより、冒頭の犬の遠吠えから絶大な存在感がありました。この曲の録音は数種類聴いているワタクシでも、この曲でのこんなにも美しく圧倒的な存在感のオンド・マルトノは聴いたことがないくらいでした。

ちなみに、世界初演は1938年(演奏会形式)、1951年(舞台)。日本初演は1959年に日比谷公会堂で岩城宏之指揮東フィル&二期会、ジャンヌ・ダルク役は草笛光子さんだったそう(ここに詳細が書かれていました。日本語版でしょうか?)。オンド・マルトノが使われていたか定かではありませんが、使われていたとしたら、本荘玲子さんですね。

以下のブログでもレポートされています。(順不同。随時追加、するかも)
一日一善 オネゲルと伊福部
nobi22nobiの日記 - 「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
4文字33行 暫定1位
庭は夏の日ざかり : アルミンク/新日フィル 《火刑台上のジャンヌ・ダルク》
火刑台上のジャンヌ・ダルクを見に行って…
即評: 新日本フィル/第396回定期演奏会
LINDEN日記:新日本フィル定期「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
えすどぅあ | A.ベネント/C.アルミンク/新日本フィル トリフォニー定期 オネゲル:火刑台上のジャンヌ・ダルク
fromhiroshi-blog: トリフォニー定期2夜目
musikhalle:新日本フィル定期@2月
庭は夏の日ざかり : アルミンク/新日フィル 《火刑台上のジャンヌ・ダルク》

投稿者 Utayume : 23:38 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

2006年01月31日

アンサンブル・ヴィーヴォ 2006公演
《Composition2001-2005 ~グリゼイ最後の作品日本初演!~》
2006年2月9日(木) 19:00 @東京オペラシティコンサートホール

金子仁美(企画)、森川栄子(Sop)、中田茜(Fl)、山根孝司/田淵恵美(Cl)、原博巳/寺田幸司(Sax)、曽我部清典(Tp)、牛渡克之(Euph)、橋本晋哉(Tu)、篠崎史子(Hp)、窪田翔/塚越慎子/橋本淳平(Perc)、甲斐史子(Vn)、海野幹雄(Vc)、溝入敬三(Cb)、久保智美(オンドマルトノ)、大須賀かおり(Pf)、夏田昌和(Cond)

・鈴木純明:ファレーズ(2003)
 ~サクソフォーン、チューバ、オンドマルトノのための~(日本初演)
・夏田昌和:良寛による二つの詩(2005/06) より
 ~ソプラノ、クラリネット、打楽器のための~(ソプラノ、クラリネット版部分初演)
・Regis CAMPO:スケルツォ(2003)
 ~フルート、チェロ、ピアノのための~(日本初演)
・金子仁美:[新作初演](2006)
 ~ソプラノのための~(世界初演)
・グリゼイ:境界の彼方への4つの歌(1997/98)
 ~ソプラノと15人の奏者のための~(日本初演)

全自由:\3,000
【問】アンサンブル・ヴィーヴォ2006 090-8438-0184

オンディストの久保智美さんが出演されます。
鈴木純明氏の曲はオンド・マルトノのための曲なのでもちろんですが、グリゼイの曲にも出演されるのでしょうか?(未確認)
溝入敬三さんも出演されるんですね。聴きたい。

投稿者 Utayume : 18:42 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

2006年01月28日

《オンド・マルトノの日》原田節(ハラダタカシ)HAKUJU HALL LIVE

トラックバックをいただいたのでエントリーを書いてみます。
以前確かストリーミングでも配信されていた去年Hakuju Hallでのライブ音源がダウンロード販売されていました。
ワタクシ、Webの標準化を志しておりますので、原則としてWindowsのみに対応したサービスは批判しますし、利用もしないのですが、原田さんの音源である上、DRMがオーディオCD書き込みを許可しているので購入しました。
いや、これは買うでしょ。ワタクシなら3000円でも買いますけどね。
何よりオンド・マルトノ楽曲の中でもトップレベルの難曲である「熱伝導率」をいつでも聴けるようなったことが嬉しいです。

とりあえず、買っとけ!
そしてすぐにCDに焼いて永久保存版にするべし!

投稿者 Utayume : 23:58 | コメント (3) | トラックバック (1) | 01 Ondes Martenot

2006年01月20日

やっとiTMSで原田節さんのオンド・マルトノを聴けるようになりました。と言っても原田さんのオリジナルアルバムではありません。
予想はしていましたが、最初は去年リリースされたUAのアルバムでした。

Michi UA「Michi」(from the album『Breathe』)


と思ったら、中川俊郎さんの曲も増えていました。

茜のテーマ ~Theme for Akane 中川俊郎「茜のテーマ〜Theme for Akane」(from the album『Cocoloni Utao ナカガワ トシオ ソングブック』)

Memory 中川俊郎「Memory」(from the album『Chai サントリー烏龍茶CMソングコレクション』)

この2曲はオンド・マルトノ使用楽曲としてはおなじみで頻繁にテレビ番組のBGMとして使用されています。「Memory」のこのバージョンは33秒しかないので、iTMSで単品購入する意味はありませんね。(^^;
(なお、「Memory」の弦楽&オンド・マルトノフルバージョンは原田さんのアルバム『LE VENT SUR LE LAC 湖を渡る風 ~オンド・マルトノの幻想的世界』に収録されています)

投稿者 Utayume : 17:57 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

2006年01月15日

以前書いたように、名古屋で行われた3台のオンド・マルトノと電子オルガンによるコンサートに行ってきました。

まずタイトルについてのツッコミ。正直言って、「電子楽器」というタイトルには違和感を覚えます。ワタクシだけかもしれませんが、「電子楽器」というと、なんだか古くさいイメージがあるんですよね。70年代ならまだしも、電気を音源とした楽器などめずらしくもない21世紀に使う言葉ではないなぁ、と。それに、オンド・マルトノを実際に弾いたことがあるかたならおわかりかと思いますが、オンド・マルトノにいわゆる「電子楽器」的に接すると痛い目にあいます。これはそんな特別扱いするまでもなく、バイオリンと同レベルの楽器なのです。ワタクシはオンド・マルトノを「電子楽器」と呼ぶことにも違和感を感じますし、今時の電子オルガンも「電子楽器」としてイメージされる楽器とはかけ離れていると思います。

まぁ、いきなりいちゃもんを付けてしまいましたが、タイトルのことはどうでもよくて、内容は素晴らしすぎです。

後述する曲目を見るだけでも、いかに充実した内容であるか想像できると思います。ワタクシとしては特に「Mach 2,5」(日本やアメリカ的表記だと「Mach 2.5」です)。かつて『トゥランガリラ交響曲』でオンド・マルトノを知ったワタクシが、原田さんのアルバムでこの曲を聴いて、オンド・マルトノの表現力の高さを見せつけられ衝撃を受けた曲です。そのオリジナルの2台オンド・マルトノ版を生で日本で聴ける日がくるとは、少なくとも10年前でさえ思っていませんでしたから、本当に涙が出るほど嬉しかったのです。
また、ヒンデミットの曲は元々トラウトニウムの為に書かれた曲だそうですが、まるでオンド・マルトノの為に書かれた曲のように自然に、意外にも聴きやすい曲でした。
アンコールは余興みたいなものですが、1月ということを意識しての選曲だと思われます。主に尺八パートをオンド・マルトノが担当。皆さん本当に楽しそうで、見ているこちらも最後まで楽しめました。

表現力のないワタクシにはうまく伝えられないのですが、とりあえず、聴けなっかった人は後悔すべし、と。
東京からバスで往復12時間をかけて行っても全く悔いの残らない公演でした。

今回のコンサートの発起人である安井さんと久保さんには本当に感謝します。
これで終わってしまうのではなく、これを第一歩として今後の発展にも期待したいと思います。

以下は曲目と楽器配置図です。

電子楽器スーパーリサイタル2006
〜3台のオンド・マルトノと電子オルガンによる〜

 
2006/1/14 (土) 18:30
@名古屋市中川文化小劇場ホール

出演:市橋若菜、久保智美、坪内浩文 (以上オンド・マルトノ)
   安井正規(電子オルガン)
音響調整:岡野憲右
映像演出:スミヤノブタカ

1.プロローグ〜ボレロ(ラヴェル)
  市橋、久保、坪内、安井
2.Magnitudes(アントワーヌ・ティスネ)【日本初演】
  市橋、久保、坪内
3.Chant ARABE (エドワード・ミカエル)【日本初演】
  市橋、久保、坪内
4.透明な陶酔(原田節)
  市橋、坪内
5.祈り(安井正規)
  久保、安井
6.Erik Satie's collection(サティ)
  市橋、坪内、安井

(休憩)

7.電子楽器のための7つの小品(パウル・ヒンデミット)【日本初演】
  市橋、久保、坪内
8.Mach 2,5(トリスタン・ミュライユ)
  市橋、久保
9.電子オルガンとコンピューターの為のマルチメディア作品「ケルヒ」(水野みかこ)
  安井、映像:阪本裕文
10.We are the stars(安井正規)
  市橋、久保、坪内、安井

(アンコール)
春の海(宮城道雄)
  市橋、久保、坪内、安井

(以上、敬称略)

楽器の配置は以下のような感じです。
(演奏中以外は緞帳が下りてしまい、写真を撮ることができませんでしたので記憶から再現)
画像には描きませんでしたが、3台それぞれの後方にプリンシパルスピーカーが配置してありました。

060114nagoya.gif

投稿者 Utayume : 10:58 | コメント (2) | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

2006年01月05日

近々行われる、オンド・マルトノに関する注目の公演をいくつか紹介します。

電子楽器スーパーリサイタル2006
〜3台のオンド・マルトノと電子オルガンによる〜

 
2006/1/14 (土) 18:30 名古屋市中川文化小劇場ホール

出演:市橋若菜、久保智美、坪内浩文(オンド・マルトノ)
   安井正規(電子オルガン)
音響調整:岡野憲右
映像演出:スミヤノブタカ

日本でもこのような企画ができるようになったのは本当に喜ばしいことですし、感慨深いものがあります。
市橋さんはオリジナルのモリス・マルトノ制作オンド・マルトノ、久保さんは数年前に制作されたOndea、坪内さんはMusique de Chambreを使用されるものと思われます。同じ“オンド・マルトノ”でも制作者も年代も違うので、その音色の違いを楽しむこともできると思います。
ワタクシも聴きに行きますよ。


新日本フィルハーモニー交響楽団トリフォニ―シリーズ
オネゲル作曲劇的オラトリオ『火刑台上のジャンヌ・ダルク』

2006/2/9(木) 19:15 すみだトリフォニーホール
2006/2/11(土)15:00 すみだトリフォニーホール

指揮:クリスティアン・アルミンク
出演者:アンヌ・ベネ(ジャンヌ・ダルク)、他
合唱:栗友会合唱団・東京少年少女合唱隊

日本でこのオラトリオが上演されるのは10年ぶりぐらいだと思われます。1990年代には何度か上演されていますが21世紀では日本初、東京ではデュトワN響以来かも。
オラトリオは本来演技が伴いませんが、これは「劇的」とつくだけに、演技が伴います。それだけに大規模なことに加え、オンド・マルトノが不可欠なためになかなか上演される機会がありませんので、必見です。
オンド・マルトノにとっても、メシアンの『トゥランガリラ交響曲』の次に有名な(一般に知られた)楽曲かと思います。
↓は予習用

火刑台上のジャンヌ・ダルク火刑台上のジャンヌ・ダルク
イングリッド・バーグマン ロベルト・ロッセリーニ トゥリオ・カルミナーティ

by G-Tools

以前スカパー!で放映された“オネゲル作曲劇的オラトリオ『火刑台上のジャンヌ・ダルク』(演奏会形式)”なる映像を持っているのですが、「劇的オラトリオの演奏会形式」って、それだけでもうよくわかりませんが、それなら単なるオラトリオでいいじゃん、と思いました。まぁ、「劇的オラトリオ」というのはタイトルの一部という認識なのだと思いますが。


マイ・エキセントリック・ヴァレンタイン at 吉祥寺シアター

2006/2/14(火) 19:00 吉祥寺シアター

原田節(ヴォーカル&オンド・マルトノ)
赤井裕美(電子ピアノ)
赤城忠治(ギター)

原田さんのソロコンサートシリーズヴァレンタイン編。場所もいいのでお気軽に。

投稿者 Utayume : 14:53 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

2005年12月31日

2005年も最終週に入ってから、ヤフオクに初めて見るLPが出品されていたのでスタート価格が1万円とちょっと高かったものの、入札してゲット。過去の音源としては今年最大の収穫です。

051231ondes1.jpg

"MAGIE DES ONDES MARTENOT"
SYLVETTE ALLART ondiste
Théodor Paraschivescu pianiste
(Adés 12.0007)

FACE 1, TRANSCRIPTIONS D'OEUVRES CLASSIQUES
1. J.S. BACH - Badinerie
2. HAENDEL - Larghetto
3. SCHUMANN - Rêverie
4. RIMSKY-KORSAKOV - Vol du bourdon
5. SAINT-SAENS - Le cygne
6. BARTOK - Danses populaires roumaines Nos. III, VI
7. FALLA - Nana
8. FALLA - Danse rituelle du feu

FACE 2, OEUVRES ORIGINALES, ECRITES SPECIALEMENT POUR LES ONDES MARTENOT
1. DARIUS MILHAUD - Elégie
2. DARIUS MILHAUD - Sérénade
3. GEORGES-LEONCE GUINOT - Berceuse du faon
4. GEORGES-LEONCE GUINOT - Singes par 5
5. GEORGES-LEONCE GUINOT - Libellule
6. OLIVIER MESSIAEN - Oraison
7. ANDRÉ JOLIVET - Sérimpie

A面はクラシックの名曲をオンド・マルトノ用にアレンジしたもので、B面はオンド・マルトノのために書かれた曲が集められています。
特に面白く聴けたのは、レコード化されたものではほとんど聴いたことのない曲が収録されたA面で、「熊蜂の飛行」なんてまるでペリー&キングスレーのようでした。バルトークも意外にもオンド・マルトノに合っていました。シューマンやサンサーンスはオンド・マルトノ入門者が大抵初期に練習する曲なので、録音されていたことが驚きです。
B面のミヨーはオンド・マルトノとピアノのための『組曲』からの2曲、メシアンは『美しき水の祭典』の一部、ジョリヴェも『三つの詩曲』からの1曲なので他に録音も比較的ありますが、ギノーはすごく良い曲にも関わらず他の録音がほとんどないので貴重な音源です。
今度「Berceuse du faon」を練習しよーっと。
こういうLPってほとんどCD化されそうにないですね。

051231ondes.jpg
↑この向かって左のLPも今年にゲット。音源はジネット・マルトノのジョリヴェ『オンド・マルトノ協奏曲』なので珍しくはありませんが、ジャケットに楽器が大きく出ているのが珍しいです。

原点に返って今年最後のエントリーはオンド・マルトノネタで。

投稿者 Utayume : 21:03 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

2005年12月30日

本日、西新宿フォンベトにて、オンド・マルトノ友の会忘年会を開催。参加者8名でまったりと盛り上がりました。

ベトナム料理店というのはワタクシのチョイスですが、ベトナムとオンド・マルトノは実はちょっとだけ関連があります。ベトナムがかつてフランスの植民地だったこともありますが、ベトナム出身(確かその後フランス国籍を取得したと思います)の作曲家ノイン=チェン・ダオ(b.1940、フランスでメシアンに学んだようです)がオンド・マルトノとピアノのための練習曲「Bai Tap」(1974?)を作曲しています。

N'guyen Thien DAO "Bai Tap" étude pour ondes et piano
051230dao.jpg

図形楽譜ではありませんが、オンド・マルトノ部分は通常の楽典にはない表現を使い、音をイメージしやすく書かれています。ということから推測できるように、いわゆるゲンダイオンガク的ながががががひゅーーーーんという曲です。(笑)
原田節さんは1997年の北とぴあ国際音楽祭でこの曲を演奏(日本初演かどうかは不明。ピアノは木村かをりさん)し、その模様はNHK-FMの『現代の音楽』でも放送されました。

と、忘年会ネタから無理矢理ダオに持っていってみました。(笑)

投稿者 Utayume : 23:49 | コメント (2) | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

2005年12月23日

2005/12/23 (金・祝) 府中市美術館
ライブ・インスタレーション+パフォーマンス 「深層風景」

構成・映像・インスタレーション:ヒグマ春夫
ダンス:喜多尾浩代
    紙田昇
    荒木志水
音 楽:原田節(オンド・マルトノ)
    竹田賢一(大正琴)
照 明:坂本明浩

fuchu-2.gif

↓終演後に携帯で撮影
051223fuchu_ondes.jpg

イベント全体を書いていくと長くなるので、音楽についてだけ。

昔、天国注射の昼というイベント(のビデオ)でA-Musikの名前を聴いて以来、A-Musik(=竹田賢一)はワタクシの中では伝説でした。もちろんその後もA-Musikは断続的に活動をしていて、竹田賢一の名前も雑誌で見かけたりはしていたのですが、A-Musikは当時の流行の言葉でポストモダンと言われるようなバンドだったので、思想などよくわからない(今もですが)若い頃にはA-Musikに対して敷居が高く感じていました。
なもので、A-Musikを知ってから既に15年以上経ちますが、生で竹田賢一氏の演奏を聴くのははじめてなのでした。

にも関わらず、開演時間に遅刻してしまいました。しかも45分も。(汗
いや、ウチからだと府中市美術館は2時間近くかかるんですよ。と言い訳。

おそらく竹田氏も原田さんも全部かほとんどはインプロだと思われます。
大正琴(エレキ大正琴なので各種エフェクトがかかります)もオンド・マルトノもどちらも出てくる音は電気処理された弦楽器ベースの音なので、バッティングしてしてしまうかと思いきや、大正琴は中音から中高音をカバーするのに対し、オンド・マルトノはその上下を広くカバーできる上に、大正琴の奏法が基本的には常に連符なので、音の棲み分けがはっきりできていました。

最近では原田さんはあまりロック系の人とのライブはあまりやらなくなってしまいました(大御所になってギャラが高いから?)、久しぶりにこのような自由な演奏が聴けて、とても楽しめました。
竹田氏との単独のデュオコンサートも聴いてみたいですね。


↓1983年(?)のA-Musikファーストアルバム。(たぶん未CD化)
051223a-musik.jpg

投稿者 Utayume : 23:52 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

2005年10月17日

フランスACCORDから過去の音源の2枚組コレクションが発売されるようです。
その中の1枚にアンドレ・ジョリヴェがあり、ジネット・マルトノ(オンド・マルトノ開発者モリス・マルトノの妹)がオンド・マルトノを弾く『オンド・マルトノ協奏曲』が収録されるようです。
初CD化ではなく、おそらく以前ADESから発売されていた音源と同一です。原盤は確かVega。しかし、このADES盤もここ数年は手に入らなくなっていましたので、去年のERATO盤の再発に続き、大変意味のあることです。
音源が古いこともあり、ADES盤CDでもあまり音が良くなかったので、もう少し聴きやすくなっていることも期待したいです。

『Jolivet: Morceaux Choisis/ Jolivet,Andre』

【曲目内容】
CD-1
ハープと室内管弦楽の協奏曲(1952)
(リリー・ラスキーヌ(Harp)、パリ国立歌劇場管弦楽団、指揮:アンドレ・ジョリヴェ)
マナ-6つの小品(1935)
フランソワーズ・ゴベ(Pf)
クリスマスのパストラール(1943)
(ジャック・カスタニェール(Fl)、ジェラール・ファイサンディエ(Fg)、リリー・ラスキーヌ(Harp))
オンド・マルトノ協奏曲(1947)
(ジネット・マルトノ(オンド・マルトノ)、パリ国立歌劇場管弦楽団、指揮:アンドレ・ジョリヴェ)
ファゴットと室内管弦楽の協奏曲(1954)
(モーリス・アラール(Fg)、オルケストル・デ・セント・ソリ、指揮:ルドルフ・アルベール)
CD-2
小組曲(1942)
(リリー・ラスキーヌ(Harp)、ジャン・ジロードー、ジャン・ブリサール、ロベール・カシエール)
5つの呪文(1936)
(ジャン-ピエール・ランパル(Fl))
牧歌(1967)
(セルジュ・コロ(Va)) ※パレナン弦楽四重奏団のメンバー
【録音】
1955~71年頃

タワーレコードでは11/18発売となっています。
11月発売にはアムランのシューマングリモーのシューマンピアノ協奏曲といったワタクシ好みの楽しみなCDが出るので、Webで一緒に予約しておきました。

実はこのCD、『オンド・マルトノ協奏曲』よりも、ラスキーヌやランパルの演奏が素晴らしいです。^^;

投稿者 Utayume : 23:16 | コメント (2) | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot

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