名古屋に行けなかったので『トゥランガリラ交響曲』のことでも書いてみようかなと。
また、6/18には新日本フィルがサントリーホールでも演奏しますのでその予習も含めて。
某会の会報にも書きましたが、この曲はわたしにとってはイエスの『危機』やクリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』並み、いやそれ以上に大切な曲です。今のわたしがあるのはこの曲と出会ったからとも言えるくらい。
技巧的にはものすごく難しい曲なのですが、そんなことは気にせず身を任せることができます。
そんなわけで『トゥランガリラ交響曲』の発売された録音はほとんど聴いているわたしがおすすめのCD。
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今ならコレ!
『トゥランガリラ交響曲』の録音では、現在のところ世界でもっとも新しいCDです。
少なくとも、オンド・マルトノを視点として聴いた場合、これ以上の演奏はないでしょう。この曲の持つ官能的かつエロチックな部分が明瞭になっており、特に第6楽章のオンド・マルトノを聴くと、遠くの世界へ連れていかれそうになります。
6/18の新日本フィル公演では『トゥランガリラ交響曲』と共にメシアンの未発表曲である『未刊の音楽帖 〜オンド=マルトゥノとピアノのための四つの作品』がハラダ タカシさんと木村かをりさんにより日本初演されます。
メシアンが若い頃に書いたと思われるこの曲はまだ印象派の影響が濃く、素朴で味わいのある曲です。
演奏もオンド・マルトノ入門者にとってとっつきやすいので、今後は定番曲となりそうです。
投稿者 Utayume : 19:52 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2004年04月30日
名古屋フィルハーモニー交響楽団の『トゥランガリラ交響曲』、本日公演です。
わたしはバスが取れなかったため行けませんが、お近くの方は足を運んでみてください。東京以外で『トゥランガリラ交響曲』が演奏される事は滅多にありません。
めくるめく色彩と官能の世界を味わってください。(笑)
投稿者 Utayume : 07:00 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2004年04月29日
(VROOM SOUND VRCD-3329) http://www.vroom-sound.com/
いわゆる“モンド”な作品。
モンド系には疎い(ペリー&キングスレイ止まり)のですが、店頭でなんとなく手に取って裏ジャケットを見てみると使用楽器として「martinot」(アメリカではondes martenotをこう記述することがある)なる文字が。。。早速購入してみました。
1963年作なので、後のモンド系作品では必須のMoogはまだ発明されておらず、既存の楽器(ハモンド、テープ、パーカッション、各種電気・電子楽器等)で不思議な世界を作り上げています。
日本語ライナーノーツでもはっきりとオンド・マルトノを使用している旨が記載されており、逆に、テルミンを使用しているとは書いてありません。
聴いてみると、アルバム中4、5曲でオンド・マルトノが使われているようです。全体的な感じはジャズ・ボッサといったところ。この手のモンド作品でオンド・マルトノが使われる場合には、テルミンと音の違いがわかりにくかったりするのですが、なめらかで音域のあるポルタメントやはっきりした音程からこの楽器がオンド・マルトノであることが明らかにわかります。
オンド・マルトノを目的に聴くアルバムではありませんが、モンド系でオンド・マルトノを使ったアルバムは意外と少ない(アメリカ作品が多いのでテルミンやMoogがほとんど)ので、ひとつの使用例として面白いと思います。
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投稿者 Utayume : 23:57 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2004年04月25日
(Varese Sarabande Records VCL 1101 1003) http://www.varesesarabande.com/
裏ジャケットに「Cynthia Miller, Ondes Martenot」(←これ、クレジット間違ってます。正確には「Cynthia Millar」)との記述があったので即ゲット。
1984年日本未公開映画のサントラであるにも関わらず今頃発売されているのは、Varese Sarabande CD Club(本来会員向け?)の限定3000枚プレスだからのようです。そのためか輸入盤なのに3300円ぐらいしました。(にしても高いなぁ。後述のWebで直接買ったほうが送料かかっても安いかも)
E.バーンスタインとシンシア・ミラーの組み合わせでは、オンド・マルトノの比重の高さや楽曲の良さから89年の『マイ・レフト・フット』が重要なのですが、それには及ばないものの、とても美しい音色で奏でられています。わたしが思うシンシア・ミラーの音の特徴は、とても軽く、すがすがしく風のような音。オンド・マルトノを知らない人なら、それが電気楽器だとは気づかず、オーケストラの中でも全く違和感なく溶け込んでいるのです。
映画そのものは観ていませんが、ジャケットやライナーからマリア様(う〜ん、今の時期だと他の意味合いが。。。笑)が主役らしく、少年合唱が入ったりと、オンド・マルトノだけでなく、音楽として楽しめるCDです。
映画の世界では比較良くオンド・マルトノが使われていて、デヴィッド・リーン監督作品で音楽を担当したモーリス・ジャールが有名です(『アラビアのロレンス』、『インドへの道』他)。ジャールの場合はフランスのコンセルヴァトワールで学んでいた頃からオンド・マルトノの魅力を知っていたと思われますが、バーンスタインがオンド・マルトノを使いだしたのは意外にも80年代になってからなのです(『ゴーストバスターズ』あたり?)。
こんなことからも、オンド・マルトノの需要が高まっていることがわかります。
エルマー・バーンスタイン公式サイト
上記サイトのCD直販(試聴可能)
Varese SarabandeのCD直販(試聴可能)
投稿者 Utayume : 00:34 | コメント (3) | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2004年04月20日
par le SEXTOUR JEANNE LORIOD et YVONNE LORIOD
仏Ades 14.036 (向かって左側)
昨日に続きオンド・マルトノネタ。一応わたしのサイトのメインなので。
数週間前にヤフオクで5,000円即決でゲットしました。
このLPは比較的日本にも多く輸入されたようで、お持ちの方も多いですね。
収録曲は
J.シャルパンティエ『オンド・マルトノのための四重奏曲』
ジョリヴェ『オンド・マルトノとピアノのための三つの詩曲』
ミヨー『オンド・マルトノとピアノのための「組曲」」
その右側に置いてある2枚組の『オンド・マルトノ発明50周年記念』と収録曲は一部重なりますが、シャルパンティエだけは『50周年記念』に収録されていません。
聴いたところではこの重なっている2曲は同じ録音っぽいのですが、実際どうなんでしょうか?
ジャケット写真もカットが違うだけでどちらも同じ時に写されたもののようです。
ところでこの写真、FOMA P900iで撮っています。
クリックして拡大した画像は無修整ファイルです。
室内なので粒子が粗くなっていますが、わたしが初めて買ったデジカメ(SONY DSC-F1 初代CyberShot、35万画素、当時7万円ぐらいで購入)に比べれば遙かに使える画像です。
携帯電話ってすごいな。(笑)
投稿者 Utayume : 00:01 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2004年04月19日
(コロムビアミュージックエンタテインメント COCP-32563) http://columbia.jp/kawamura/
正直ちょっと買うのが恥ずかしかったCD。思わずプレゼント用にしてくださいと言いそうになりました。
なぜこのCDを購入したかというと、このCDの初回盤のみに収録されている「おやすみ」にハラダ タカシさんがオンド・マルトノアレンジと演奏で参加されていると聞いたからなのでした。
この「おやすみ」ですが、楽器編成は伴奏としてアコギとわずかにシンセ音があり、ボーカルとオンド・マルトノがメロディを奏でます。
ボーカルにオンド・マルトノが絡み合う様はほんとに美しくため息がでるほど。
全編ハラダワールドが広がっています。
オンド・マルトノは今までクラシック(現代音楽)のフィールドでそれらにあった表現(いわば限られた表現方法)してきた楽器ですが、ハラダさんがこの楽器の表現方法を1歩どころか10歩も20歩も進めてきたことをこの曲を聴いてあらためて感じました。
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わたしもこんな音を出してみたいと思いますが、一生かかっても無理です。TT
投稿者 Utayume : 06:35 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2004年01月23日
N響の機関誌『Philharmony』の最新号が「大河ドラマ」特集らしいので、オンド・マルトノネタがあるかなーと思って、定期公演のときに買ってきました。
「独眼流政宗」と「八代将軍 吉宗」の音楽紹介部分にはもちろん原田 節さんのお名前とともにオンド・マルトノとの記載がありました。特に池辺晋一郎氏執筆による「八代将軍 吉宗」の短文に、
ここでもオンド・マルトノを使用したが、前回「独眼流政宗」の時にはさほどではなかったのに比し、「あの音は何か」という問い合わせがNHKに殺到…
と書かれており、興味深いです。
投稿者 Utayume : 22:17 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2004年01月21日
こういう日は私のサイトもそうだけど、日本のオンド・マルトノサイト全体のアクセス数が増えるので軽く触れておこうかな。
ジャン・ローランドー氏のオンド・マルトノは見たところプリンシパルとリバーブのみでパルムとメタリックは見当たりませんでした。譜面を持っていないのでこの曲でパルムとメタリックが必要なのかわかりませんが、まぁソロらしいソロもない曲なので、必要ないから持ってこなかったのかもしれません。
気持ちとしては使わなくてもステージに置いて欲しいけどね。
それでもなかなかいい音はしていました。
大井さんの奏でる軽快なさえずりもとても素敵でした。
しかし、今日のプログラムのメインはフォーレの『レクイエム』。もちろん第3稿です。最近はフォーレが好んでやったわけではない第3稿ではなく、第2稿の方が注目されているけど、聴きなれたこの第3稿はやっぱり好きです。俗世間を忘れられます。(笑)
汚れないうちに今日は早く寝よう。
明日も行きます。
投稿者 Utayume : 22:59 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2003年12月22日
Yahoo!オークション - NHK交響楽団〜輝ける60年の歴史〜26枚LPボックス
惨敗です。
でも26枚組なので1枚あたり2,500円程度で、中古盤としてはめちゃめちゃ高いって訳でもない。
『トゥランガリラ交響曲』の日本初演のレコードだけに2、3万円ぐらいは出してもいいと思うけど、まとまっちゃうとねー。
いつか手に入る日はくるのだろうかー。
やっぱり世の中金なのね。^^;
投稿者 Utayume : 08:51 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot
2003年12月17日
『ANIMATRIX』のサントラにMeat Beat Manifestoの「Martenot Wave」なる曲が収録されているらしいので、買って聴いてみました(ondesとは波のこと、つまり、タイトルがそのままOndes Martenot)。
Meat Beat Manifestoってことで既にもう期待はしてなかったんですが、まぁ、それ系(テクノ、エレクトロ、サンプリング)の音楽です。で、なぜに「Martenot Wave」なのかと。途中で確かにオンド・マルトノっぽいポルタメントの電子音が入るのですが、むしろテルミンに近い音で、昔のSF映画なんかからのサンプリングっぽいです。
オンド・マルトノは生きている楽器なので、こういう使われ方はあんまり嬉しくないです。
美しいオンド・マルトノをもっと多くの人に聴いてもらいたいです。
投稿者 Utayume : 23:32 | トラックバック (0) | 01 Ondes Martenot